看護師は専門職ですが、その中でもさらに専門性の高い知識や経験を有する看護師を専門看護師として認定する制度があります。
専門看護師になる方法や年収などについて調査しました。
- 専門看護師の分野は13分野
- 専門看護師になるには看護系大学で所定の単位が必要
- 働きながら大学に通う方法はある?
- 専門看護師を取得すると有利に転職・復職できる病院とは?
- 専門看護師になると年収はどれくらいアップする?
- まとめ
専門看護師の分野は13分野
専門看護師として認められている分野は全部で13。がん看護・精神看護・地域看護・老人看護・小児看護・母性看護・慢性疾患看護・感染症看護・在宅看護・災害看護など、非常に重要な分野を網羅しています。
最初に作られた専門分野はがん看護と精神看護で、1996年6月に認定開始されています。
もっとも新しい分野は遺伝看護と災害看護で2017年12月が認定開始とされています。医学の進歩により、この先専門分野がさらに増える可能性は大です。
専門看護師になるには看護系大学で所定の単位が必要
専門看護師になるには、まず国内で看護師国家資格に合格し看護師にならなければなりません。
その後、看護系大学院修士課程修了者で専門看護師教育課程基準の所定の単位を取得し、さらに実務経験が通算5年以上ありそのうち3年間は専門看護分野の実務経験であることの2つをクリアすると専門看護師の申請ができます。
申請後に審査が行われ、一次審査は書類審査、二次審査は筆記試験により専門看護師としてふわさしいかどうかが決定されます。
働きながら大学に通う方法はある?
専門看護師として申請するためには、看護系大学院修士課程修了者であり、かつ専門看護師教育課程基準の所定の単位を取得しなければなりません。
これが大きな壁になります。大学は夜間講義がありません。そのため働きながら大学に通うには仕事を辞めるか、パートやアルバイトの看護師として時間の融通をつけるか、または就職先の病院のバックアップを受けるこの3つの道を選択する以外にないのです。
病院によっては専門看護師育成に力を入れている所もあり、状況によっては病院がバックアップしてくれるケースもあります。また専門看護師を目指して転職される方もいます。
専門看護師を取得すると有利に転職・復職できる病院とは?
専門看護師が必要とされる病院は、市井の小さなクリニックではなく病床数の多い大病院です。
クリニックでも専門性が高く全国的にも有名なクリニックではスキルの高い看護師が求められる傾向にあります。
大病院では「専門看護師・認定看護師が〇〇人いる」というアピールで病院の看護レベルの高さをPRしていますし、スペシャリストが職場にいることで職場の医療スタッフ全体にも良い影響を与えます。
専門看護師ニーズの高い病院なら転職・復職がしやすいのは間違いありません。
専門看護師になると年収はどれくらいアップする?
専門看護師はスペシャリストのうちのスペシャリストです。そのため専門看護師になると手当が付きに1~3万円加算される傾向にあります。年収にして約10~40万円の加算になります。
資格給だけではなく基本給が割り増しされる可能性もあり、資格取得が年収アップに貢献する可能性は高いと言えます。
ただ専門看護師になる道のりは決して平たんなものではないため、専門看護師になるための努力や時間に報いるだけの収入アップになるかどうかは保証されていません。
まとめ
看護師はそれだけで専門的な仕事ですが、専門看護師はさらに高度なスペシャリストです。患者に対する質の高い看護サービスを提供するため、また研究のために専門看護師を目指すなら勤務先の理解や覚悟が必要となります。