茶道文化検定は一般財団法人今日庵茶道資料館が主催する民間資格。茶道は日本文化に深く根付いており、今でも多くの方に親しまれ愛されています。そんな茶道をさらに深く知りたい方、学びたい方のために茶道文化検定が開設されました。茶道文化を広く学ぶための試験なので点前の手順は出題されません。
茶道文化検定で日本文化を学ぶ
茶道は現代でも多くの方に愛され、日本文化の一つとして外国人にも親しまれています。そんな日本独自の文化である茶道を体系的に学びたい方にうってつけなのが、茶道文化検定。これから茶道を始めようと思っている方に最適な検定です。
小学生から90代の高齢者まで幅広く受験されています。年齢や性別以外にも流儀も関係ないため、誰でも勉強して受験できるのが魅力です。検定の認定級は1級から4級まであり、3級と4級は誰でも受験できます。4級が最も易しい内容なので、初心者の方はここから始めるがお勧めです。
茶道文化検定の合格率
平成28年11月20日(日)に開催された第9回の検定結果を解析してみました。
4級
4級の合格率は89.4%という高い確率となっています。4級は茶道具や茶の歴史、茶事・茶会の基本的な部分から出題されます。
3級
3級になると合格率は79.0%、こちらも高い確率です。
2級
2級は39.9%。
1級
1級は10.9%となっています。最上級の1級になると合格できる方もかなり限られてきます。
基本的に誰でも受験できるので、小学生でも高齢者でも受験は可能です。ただネット受験はできないので、会場まで直接来れる方でないと受験できません。
合格への公式テキスト
茶道文化検定に合格するには、公式テキストによる独学が唯一の道です。講習会や勉強会、通信教育などは設けられていません。
公式テキストは「茶道文化検定公式テキスト4級-茶の湯をはじめる本」「茶道文化検定公式テキスト3級-茶の湯がわかる本-」「茶道文化検定公式テキスト-茶の湯をまなぶ本-」の3種類があり、受験したい認定級によって使い分けます。
公式テキストだけではなく、茶道文化検定公式問題集も同時に利用して過去問を解き、過去の問題パターンを頭に入れておきます。
菓子器や茶器などが写真入りで解説されているので、分かりやすいと好評です。公式テキストの4級は小学生でも分かるように物語形式で書かれており、これから茶道を始めたい方も読みやすい内容となっています。
合格すると得られるメリット
第9回茶道文化検定に合格した方(級は問わず)に関しては、一部の美術館や博物館、ミュージアム(主に茶道の道具などを収集している博物館など)で入館料の割引という形で優待が受けられます。
入館時に第9回茶道文化検定の合格証を提示すると入館料が100~200前後割引されたり、団体料金適用になるなどの優遇措置がとられます。合格された方は是非足を運んでください。
この検定の出題範囲
一番易しい4級は茶道文化の基本的なことが理解できているかどうかの確認になります。公式テキスト4級の内容を頭に入れておけば、まず問題が解けない・分からないということはありません。
3級
3級になると誘う文化の一般的な知識が問われます。これも茶道文化検定公式テキスト3級の内容を頭に入れておくのが基本です。
2級
2級になると茶道の文化に関するやや高度な内容となります。
1級
1級は茶道文化に関する高度な内容となります。通信教育などでの勉強はありませんので、公式テキストと問題集を使った独学でしっかり実力をつけていくのが王道です。
受験料の割引制度あり
4級の受験料は2,880円ですが、22歳以下の方が受験する際は2,380円に割引されます。また同じ認定級を繰り返し受験することも認められており、その場合も500円引きの2,380円です。
また22歳以下の方が繰り返し受験をすると1,000円引きの1,880円で受験可能です。すべての級でこのような割引制度が適用されています。若い方が何度も繰り返して受験するのを応援しているのです。
まとめ
茶道文化検定は茶道だけではなく、日本文化全体の勉強にもなる検定です。茶のこころや茶道の成り立ち、茶道具の知識、茶の歴史などをトータルで勉強したい方に向いた内容となっています。