体に障がいのある方や要介護者で体の自由が利かない高齢者など、車いすやストレチャーを利用している方は、ベッドから車いすやストレッチャーへの移乗だけでもかなり大変です。その上から車いすの操作方法や外出先でのコミュニケーション、食事やトイレ介助などきちんとした知識をもっていないと思わぬ事故に遭遇するかもしれません。
ガイドヘルパーは各種介助が必要な障がい者や高齢者をサポートし、スムーズに外出できるようにフォローするのが仕事です。高齢化でますます需要が見込めるガイドヘルパーの民間資格についてチェックしてみます。
- ガイドヘルパーってどんな資格?
- ガイドヘルパーの必要性と将来性
- ガイドヘルパーの試験にかかる費用はいくら?
- ガイドヘルパーの資格で活躍できる仕事は?
- 資格の取り方は、ユーキャンなど通信教育が可能
- まとめ
ガイドヘルパーってどんな資格?
日頃から移動は車いすが欠かせない高齢者や障がい者の方々にとって、外出は一大イベントです。自力で移動できないため、誰かの助けがなければ買い物も通院も思うようにこなせません。そんな時、ガイドヘルパー(移動介護従事者)が外出を援助してくれたらどうでしょうか?車いすの扱い方もよく分からない素人よりも、介護に関する知識をもった専門家、担当者が移動のお手伝いをしてくれるなら安心ですね。
ガイドヘルパーは移動の際に手助けが必要な方々を支援し、安心して外出してもらうための知識や技術を習得するための資格です。これから介護施設やデイサービス、在宅介護の現場で働きたい方は要注目ですよ。
ガイドヘルパーの必要性と将来性
今や日本の人口の4人に1人は65歳以上の高齢者。さらに毎年要介護者も増加しており、介護職員が大幅に不足しています。介護職員の人手不足が深刻化している今、介護の現場で活躍できるガイドヘルパーが熱望されています。
介護職員不足で開業できない介護施設もあるほど、人手不足は深刻。そのためガイドヘルパーの資格を取得すると介護施設の就職が有利になりますし、介護タクシーの運転手もこれら介護系の資格を取得する動きとなっています。
これから介護関係の仕事がしたいならガイドヘルパーや介護職員初任者研修など介護系の資格をもっていると有利に就職・転職できる可能性が高まりますし、資格手当が加算されることも考えられます。
ガイドヘルパーの試験にかかる費用はいくら?
ガイドヘルパーの資格は「視覚障がい者ガイドヘルプ」「全身性障がい者ガイドヘルプ」「知的・精神障がい者向け・行動援護従業者養成研修」と3種類あります。介護施設で働きたい、高齢者のガイドヘルパーになりたいなら全身性障がい者ガイドヘルプを選択すべきでしょう。
これらガイドヘルプ養成に必要な費用は主催する会社により違いがありますが、約2~4万円前後の所が多いようです。すでに介護職員初任者研修などの資格がある方は学ぶ範囲が狭くなるため、受講料が安くなる傾向にあります。
ただ介護職員初任者研修があればガイドヘルプの資格は必要ない、と言うご意見もあります。どの資格を取得するかは個人の意思になります。
ガイドヘルパーの資格で活躍できる仕事は?
ガイドヘルパーは高齢者や障がい者の外出時に適切なフォローで外出支援を行います。そのため特養老人ホームや老健施設、デイサービス、有料老人ホームなどの介護施設で働けるのはもちろん、障がい者向け施設でも働くことができます。要介護者が多く入院している療養型病院も移動の際にガイドヘルパーがいると助かります。
ガイドヘルパーが活躍できる仕事は主に介護施設や病院の介護職員です。とくに外出イベントや外出支援のある介護施設の職員は狙い目。また親御さんに介護が必要な方が取得している例もあり、仕事だけではなく家族の介護にも役立ちます。
資格の取り方は、ユーキャンなど通信教育が可能
ガイドヘルパーの資格は通学でも取得することができますが、近くに学校がない方はユーキャンなど通信教育で受講できます。通信教育の場合はテキストを見ながらマイペースで勉強できます。
ただガイドヘルパーの受講は通学なら3~5日程度で修了してしまうことが殆どなので、通学でサクッと勉強する方が手っ取り早いかもしれません。受講料もあまり掛からないため、身近にスクールがあれば通学がお薦めです。
まとめ
これから増える要介護者、そして障がい者の生活を支援するガイドヘルパー。ただ生活支援だけではなく、買い物や旅行など生活に潤いをもたらす役割も負っています。
介護施設・病院の介護職員として活躍したい方はもちろん、介護タクシー業者、旅行業者、介護が必要な家族のいる方などにもお薦め。取得費用も安めなので、短期間で介護系の資格が欲しい方はご一考ください。